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東芝とGEが洋上風力で提携。国内での生産体制を整える

東芝と米ゼネラル・エレクトリック(GE)は、洋上風力発電事業で提携したと発表した。両社は日本国内でGE製の発電用タービンを製造する。GEは必要な部品も供給し、東芝は発電機など主要部品を内蔵するナセルの組み立てや国内での販売、保守も担当する。東芝はGEの技術を取り込み成長が見込める国内洋上風力発電市場に打って出る。

両社傘下の東芝エネルギーシステムズ(川崎市幸区)とGEリニューアブルエナジーが提携した。洋上風力は大型部品が多く、設置場所の近くで組み立てる必要がある。GEは東芝との提携で国内での生産体制を整える。

日本政府は再生可能エネルギーの主力電源化を掲げるが、太陽光発電や陸上風力は追加できる土地が少なくなっていた。そこで約2万キロワットの発電能力にとどまる洋上風力を2030年までに1000万キロワット、40年までに4500万キロワットに拡大する計画を打ち出した。国内での部品調達比率を60%にする目標も設定しており、東芝・GEの思惑と一致する。


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日刊工業新聞2021年5月12日

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