事業再生ADRが成立したサンデン、中国傘下でCASEに活路
サンデンホールディングス(HD)は、申請していた事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)が成立したと公表した。取引金融機関20行に対する債務総額977億9000万円のうち、630億円の債務免除で同意を得た。今後、中国ハイセンスグループ傘下で、収益基盤の確立と財務体質の抜本的な改善を図り、経営の立て直しを進める。
取引金融機関から事業再生計画への同意を得て7日付で成立した。再生計画では内燃機関向け製品の生産拠点を集約するほか、ハイセンスグループとの共同購買などでコスト抑制に努める。また、開発・生産でも連携を推進。CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)への対応力を磨き、事業成長につなげる。計7人で構成する取締役会には同グループから4人派遣される予定。
事業再生により、2023年3月期には5億円の営業黒字化(22年3月期は29億円の赤字)を見込む。26年3月期には売上高1705億円、営業利益102億円を目指す。
日刊工業新聞2021年5月10日