鉄鋼輸出が1年ぶり300万トン台に、新型コロナの影響から回復基調
日本鉄鋼連盟がまとめた3月の鉄鋼輸出実績(全品種計)は、前年同月比9・6%減の315万5485トンで11カ月連続で減った。300万トン台は2020年3月以来1年ぶりで、新型コロナウイルスの影響から回復基調をうかがわせる。
このうちタイ向けは同17・7%増の52万7353トンで5カ月連続の増加。中国は同12・7%増の46万9134トンで5カ月ぶり、台湾は同3・3%増の24万8247トンで8カ月ぶりにそれぞれ伸びた。
一方、韓国は同31・2%減の37万8954トンで12カ月連続減。米国は同22・3%減の8万1845トンで2カ月ぶりの減少だった。
一方、3月末時点の普通鋼鋼材需給(速報)は、在庫率が前月比20・6ポイント低下の100・1%で2カ月続けて下がった。国内在庫率は同31・0ポイント低下の134・7%で5カ月ぶりの低下。国内外計の在庫量は同3・2%減の583万3000トン。
日刊工業新聞2021年5月7日