鉄道の券売機やATMにも、コロナ禍でタッチレスセンサーの拡販狙う
日本エアロスペース(東京都港区、蔵前浩社長)は、タッチパネル製品を非接触で操作可能にするタッチレスセンサー「エアクリック」を拡販する。これまで航空会社などに提供していたのを、今夏から鉄道の自動券売機や金融機関の現金自動預払機(ATM)向けに販売する。同社は伊藤忠商事のグループ会社で、2021年度は1万5000台の販売を目指す。
現在、券売機やATMなどの画面サイズに対応した製品を試作しており、今夏にも市場投入する計画。
エアクリックは後付け式のタッチレスセンサーで、端末から出た赤外線が人の指によって遮られると位置を感知する。既存のタッチパネル製品の画面上部に取り付けることで、利用できる。USBポートを通じてタッチパネル製品と接続する。価格は個別見積もり。
同製品は日本航空で採用され、羽田空港の自動チェックイン機や手荷物預け機で導入されているほか、イオンリテールの会計システム「どこでもレジゴー」の専用精算機でも用いられている。
新型コロナウイルスの感染拡大によりさまざまな生活シーンで非接触の需要が高まっているのを受け、日本エアロスペースは同製品の販売を拡大する。
日刊工業新聞2021年4月30日