LINEでエレベーター呼び出しも!日立ビルシステムが非接触ソリューション開発急ぐ

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日立ビルシステムの画像解析サービス(利用イメージ)

顔認証、非接触で執務室へ

日立ビルシステム(東京都千代田区)はビル・マンション向けに複数のタッチレスソリューションを矢継ぎ早に開発した。「想定していなかった新型コロナウイルス感染拡大によりタッチレスのニーズが生まれた」(光冨真哉社長)と衛生意識の高まりに即応した。

監視カメラや専用端末を使って顔認証を行う画像解析サービスは建物の入退出管理だけでなく、エレベーターや執務室までの動線を非接触で移動できる。5月に発売し、2020年度の受注目標は50件だ。

ただ、現在常態化しているマスク着用時の顔認証の精度がマスクなし時の99%以上から50%程度まで落ちてしまう。そのため、アルゴリズムの更新を準備しており、20年度中にマスク着用時の認証精度を80%まで高める。

もう一つの課題として、事前に顔の画像データを登録しなければならない。突然の来館者には対応できないほか、そもそも画像データ提供自体に抵抗感のある利用者も少なくない。同社は顔認証の代わりに2次元コード「QRコード」を使ったソリューションを20年度中に発売する。

10月に受け付けを始めた、LINEと連携したエレベーター呼び出しサービスは手軽さが売りだ。ビルのエレベーターホールに貼ってあるQRコードをスマートフォンで読み込み、利用したいエレベーターのLINE公式アカウントを友だち登録する。そのエレベーターとの「トーク」画面で現在の階と行き先階を選んで呼び出すだけで済む。

LINE経由でその情報が日立ビルシステムの管制センターへ瞬時に送られ、エレベーターを実際に動かす仕組みだ。保全契約を結んで遠隔監視を行っている標準型エレベーター約1万5000台が対象となる。

光冨社長は「我々の事業はBツーB(企業間)だが、BツーBツーC(対消費者)的な意識が大事だ。もっと最終ユーザーの声を取り入れて、商品企画して世に問うていきたい」と意気込む。(編集委員・鈴木岳志)

日刊工業新聞2020年12月15日

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