インドの感染深刻化で日系企業の生産に影響、パナソニックは一時工場停止

  • 0
  • 4
スズキのインド生産子会社

インドで新型コロナウイルス感染が深刻化している。感染者が連日30万人を超え、米国がワクチン原料の提供を表明するなど各国が支援に乗り出した。現地では地元州が感染拡大抑止へ制限措置を打ち出しており、パナソニックが26日から現地工場の操業停止を決めた。今後の推移によっては経済活動にも影響を及ぼしそうだ。

パナソニックは北部ハリヤナ州でエアコンや洗濯機などの白物家電や溶接機を手がける工場を26日から一時的に操業停止することを決めた。期間は1週間の見込みだが、地元州の指示に従い、ロックダウン(都市封鎖)中は停止を継続する予定。ハリヤナ州近隣では韓国LGの工場も同様の措置をとるもようだ。

日本精工では現状、工場の稼働は続けているものの状況を精査している段階。「ロックダウン(都市封鎖)による工場停止の措置には従うことになる」(広報部)と話す。

インドでは新型コロナの再拡大で医療体制が逼迫(ひっぱく)。医療用酸素が不足する事態にも陥っている。

インドでの家電製品は60%程度がこの地域で製造されている。冷蔵庫やエアコンなどの製品は、溶接やロウ付けで工業用酸素が必要となる。家電製品の需要が伸びる夏を前に、急拡大する新型コロナによるロックダウンと、医療用を含めた酸素不足をにらんだ措置が必要になる可能性がある。

一方でスズキは、インドで新型コロナウイルス感染症が拡大しているものの、現地工場は通常通り稼働し、今後も停止する予定はないという。グジャラート工場(グジャラート州)で新工場棟「C工場」が4月に稼働し、マネサール工場(ハリヤナ州)などを合わせた同国での年産能力を225万台に引き上げており、需要が増えている同国での販売や中近東や中南米、アフリカなどへの輸出対応を進めている。

ただC工場の稼働は新型コロナ拡大の影響を受けた。当初は2020年の稼働予定だったが、2度延期した。グジャラート工場で3カ所目の完成車工場棟。小型セダン「ディザイア」をマネサール工場から徐々に移管して生産する。

また、トヨタ自動車はインド・バンガロール市の生産拠点で、通常稼働を継続している。

ホンダはインドに立地する2輪車工場、4輪車工場ともに稼働しているという。

日刊工業新聞2021年4月27日

関連する記事はこちら

特集