次世代の酸化物系全固体電池、重量エネルギー密度500ワット時を狙う住友化学

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写真はイメージ

住友化学は京都大学との共同研究で、酸化物系の固体電解質を使ってキログラム当たりの重量エネルギー密度500ワット時を実現する全固体電池技術の開発を目指すことを明らかにした。電解液を使うリチウムイオン電池の限界値とされる二百数十ワット時の2倍近くの水準。2023年3月をめどに基本技術を完成させ、その後は実用化に向けて他社との連携も視野に入れる。

全固体電池の電解質は硫化物系の研究が先行し、一般的に酸化物系は次の世代と目される。水分と反応すると有毒な硫化水素ガスを発生し得る硫化物の懸念に対し、酸化物系はそれがない。硫化物系には劣るがイオン伝導性の優れた物質が見つかっており、共同研究で開発を加速する。「酸化物系の課題である電極との界面の研究にも注力している」(栗本勲執行役員)。

住友化学と京大は20年4月に産学共同講座を開設し、酸化物系電解質に正極、負極を組み合わせた総合的な全固体電池の材料設計に取り組んでいる。「この1年であらゆる可能性を検討し、方向性が見えてきた」(同)とする。23年3月は共同研究プロジェクトの区切りにあたり「500ワット時にめどを付けたい」(同)。まず京大との共同研究で成果を出し、協力先拡大につなげたい考え。

一方、先行する新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)など産学官の全固体電池プロジェクトでは、25年普及モデルとして重量エネ密度300ワット時、30年普及モデルとして同400ワット時の電池を目指している。

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日刊工業新聞2021年4月20日

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