大電や熊本大などが新しい電線素材を開発、アルミニウム鉄合金で軽量かつ高耐久性

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直径0・08ミリメートルで360キロメートル巻いたアルミ鉄合金線

【福岡】大電(福岡県久留米市、豊福真一社長)と熊本大学、福岡県工業技術センターは、アルミニウム鉄合金による新たな電線素材を開発した。銅に比べて約3分の1と軽量で耐久性が高く、細線化が可能。直径50マイクロメートル(マイクロは100万分の1)まで細くできる。電子機器など幅広い分野向けで製品化を目指す。

材料の選定や成分設計のほか、鋳造における温度や冷却の制御によって実現した。銅線より耐久性が高く、アルミ線より引っ張り強度が強い。強度や細さ、導電性をはじめとした仕様は成分の割合などで調整できる。製品化はユーザーの要望を聞きながら進める。

アルミ電線は従来あるが、細く伸ばす伸線加工中に切れやすく、鉄を添加して強度を高めても品質のコントロールが難しかったという。試作では長さ360キロメートルをボビンに巻き取った。

大電は電線のほか、FA機器やロボットに使われるケーブルなどのメーカー。今回の共同開発では、熊本大の先進マグネシウム国際研究センターが品質に関連する組織の観察や強度試験を担当。福岡県工業技術センター機械電子研究所が、合金設計や元素分析などで支援した。

大電はユーザーとして見込む複数メーカーにサンプル提供を始めた。

日刊工業新聞2021年4月7日

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