花粉症の増悪原因、実は「鉛」だった!?

  • 4
  • 44
写真はイメージ

名古屋大学大学院医学系研究科環境労働衛生学の加藤昌志教授、福井大学医学部の藤枝重治教授らの共同研究グループは、スギ花粉症の症状を増悪させる要因が、大気汚染物質の鉛であることを発見した。スギ花粉が飛散する時期の患者から採取した鼻汁の鉛濃度が、健常者と比べて40%以上高いことを見つけ、その鉛濃度の増加と鼻症状の増悪の相関関係をマウス実験で突き止めた。

花粉症患者は鉛が鼻腔(びくう)に残留する体質があり、症状が悪くなりやすいと示した。研究チームは鉛防護マスクなどが症状の緩和に有効と見ている。引き続き分子レベルの増悪メカニズムの解明に挑む。

花粉症研究で初めて、花粉に付着した重金属に着目した。海外の複数種の花粉でも鉛の付着を確認。研究成果は米国アレルギー免疫学会の学会誌に掲載された。

加藤名大教授らは重金属など、さまざまな元素の曝露(ばくろ)で誘発される健康障害を研究し、また福井大は、国内のスギ花粉症研究をリードする存在。スギ花粉の飛散数の継続的測定などをもとに、両者で4年がかりでまとめた。

日刊工業新聞2021年4月1日

関連する記事はこちら

特集