排ガスの熱エネルギーから40Wの電力?ヤマハの熱発電モジュールがスゴい
ヤマハは自動車排ガスの熱エネルギーから発電できる熱電発電モジュール「YGPX024=写真」を完成し、サンプル販売を始めた。幅143ミリ×奥行き103ミリメートルと同モジュールとしては世界最大という。発電能力は1モジュール当たり最大143ワット。オルタネーターをサポートし、燃費改善や二酸化炭素(CO2)削減につなげる。数年内の製品化を目指す。
自動車のマフラーと冷却水の間に設置し、モジュールの上下面に温度差が生じることを利用して電力を取り出す。自動車への搭載を想定した温度条件(高温側285度C、低温側100度C)で40ワットの電力を得られる。
複数の熱電材料を挟む2枚の基板の素材について通常は両方ともセラミックスだが、ヤマハは片方に樹脂材料を採用した。柔軟性が高まったことなどにより大型化が可能となった。また高性能熱電材料技術や高精度実装技術を応用して出力密度を向上した。自動車だけでなく工場排熱などにも応用できるとしている。
日刊工業新聞2021年3月18日