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持参容器にコーヒー豆などを詰める「セルフ式量り売りシステム」、小口需要に応える

持参容器にコーヒー豆などを詰める「セルフ式量り売りシステム」、小口需要に応える

セルフ式量り売りシステム「オールインワンラック」。消費者が持参した容器に食材を詰めて計量器に載せると品目と重量が計算される

寺岡精工(東京都大田区、山本宏輔社長)は、コーヒー豆や穀類などをセルフ式で量り売りできる販売システム「オールインワンラック」を5月に発売する。セルフ式計量器と食材ディスペンサーを連動させ、品目ごとに重量を量って値段のついたバーコードシールを発行する。電子棚札を付けて8品目で100万円程度の販売価格を想定する。

食材ディスペンサーにモーションセンサーを取り付け、どの品目を容器に入れたか特定する。容器は消費者が持参し、購入前に一度重量を量る。容器の重量を登録したRFIDシールを貼ると、食材を詰めて計量器に載せると品目と重量が計算される。一式のシステムを商品ラックとして提案する。

コーヒー豆など、スーパーでのセルフ式量り売りに何度も挑戦したメーカーはあったが、品目管理が一つのハードルだった。豆ごとに値段を変えたいが、見た目の差が少なく店員もわからない問題があった。

また珍しい食材を使った料理を会員制交流サイト(SNS)で発信する消費者が増えている。食材は一袋でなく、一皿分あれば足りる。量り売りで小口需要に応える。小売りへの卸しや食品メーカーが店舗で商品棚を確保する提案になる。

日刊工業新聞2021年3月9日

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