センコーがアパレル向け「試着データ」提供、撮影スタジオ設置でECサイト掲載までを短縮

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撮影スタジオに導入するロボット㊧と、モデルの身体データと合成した試着データ

センコーグループホールディングス(GHD)傘下のセンコー(大阪市北区)は7月、東京都内の物流センターに撮影スタジオを設け、アパレル事業者に代わって服飾試着モデル写真の作成を始める。「CR技術(自然な合成画像)」で作成したモデルの試着画像データをアパレル事業者に提供。カタログや電子商取引(EC)サイトに掲載するまでの期間を短縮し、ファッション物流事業の伸長につなげる。

2021年度に約27社のアパレル事業者に試着データの提供を目指す。

センコーは自社の撮影スタジオに固定カメラと、モデル役となる男性、女性、子どもの3種類のロボットを導入。ロボットに服を着せた上で、20―30パターンを撮影する。アパテックジャパン(東京都港区)のCR技術により、実際のモデルが商品を着た合成画像を短期間に作成する。1着分の所要時間は3―5分程度で済む。

アパテックジャパンは実際のファッションモデルの身体データと衣料品データを人工知能(AI)で合成する技術を持つ。現在3000人から1万人のモデルの身体データを収集している。

試着したモデルの写真データを作成するには通常、プロのカメラマンや撮影スタジオ、モデルを準備する必要がある。しかし季節ごとに新商品を投入するアパレル事業者にとってはコストや手間の負担が大きい。一方で新型コロナウイルス感染拡大に伴う巣ごもり需要でEC市場が拡大。試着モデルのデータ需要が拡大しており、作成を効率化する必要性が高まっていた。

現在、センコーのファッション物流事業の売上高は年間約480億円。今後、アパテックジャパンと共同で無人店舗や、動画内で商品を紹介・販売する(ライブコマース)、ECサイトを開設するなど、ビジネス領域を広げる方針だ。

日刊工業新聞2020年3月8日

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