損保ジャパンなどが自動運転の“見守りシステム”開発、声かけやレッカー車手配を支援
SOMPOホールディングス傘下の損害保険ジャパンとプライムアシスタンス(東京都中野区)は自動運転車を遠隔で見守るシステムを開発した。走行中の事故やトラブルを検知し、乗客への声かけやレッカー車の手配などを能動的に支援する。2025年度以降の公道での実装に向けて実証実験を重ねる。
ティアフォー(名古屋市中村区)から異常を起こした車両を特定する技術などで開発支援を受けた。監視システムに警告情報が自動表示されるため、1人のオペレーターが遠隔地を走行する複数の自動運転車両を負担なく管理できる。1月に長野県塩尻市で実施している自動運転実証プロジェクトで見守り機能に関する有効性を確認できたという。
自動運転車以外にも製造現場における自動化・省力化を目的に需要が高まる無人搬送車(AGV)への応用も検討中で改良や高度化に向けた研究を続ける。
政府の「官民ITS(高度道路交通システム)構想・ロードマップ2020」では無人自動運転移動サービスの実現に、1人1台以上の遠隔監視技術やシステム異常時に必要な措置が可能な体制が必要と指摘している。
日刊工業新聞2020年2月22日