コンクリート塀の支柱を流用してアルミニウム製フェンスに!震災時もブロック塀より安心

  • 0
  • 12
「八千塀」の施工は基礎工事が不要で改修費用などを削減できる

ユアサ商事は古くなったコンクリート塀の支柱を流用して取り付け可能なアルミニウム製フェンスを開発した。コンクリートパネルを軽量なアルミに置き換えることで、震災時のブロック塀倒壊被害を防げる。塀の支柱と基礎部分を残して交換できるため、改修費用や産業廃棄物の排出量の削減も見込める。コンクリート塀を再利用したフェンス材は業界初という。

アルミ製フェンス「八千塀(やちべい)」はイナハチ(名古屋市瑞穂区)、環境エクステリア(東京都町田市)との共同開発品で、ユアサ商事が販売する。価格は高さ約1・75メートルで横1メートル当たり5万9000円(消費税抜き)。2022年3月期に1億円の販売を目指す。

施工時にはコンクリートパネルを外し、既設のコンクリート支柱にアルミの縦桟と支柱カバーを取り付け、上部からアルミパネルをスライドさせて縦桟にビス留めする。コンクリート塀の支柱と基礎まで撤去して交換する場合と比べて、改修費用を35%削減できる。処分品はほぼパネルのみとなり、産業廃棄物の排出を抑えられる。支柱カバーや笠木を取り付けることでデザイン性も高められる。

既に、大手ガス会社の私有地18カ所に採用が決まっている。

18年の大阪北部地震では、ブロック塀の倒壊による死者が出た。これを機に、国土交通省はブロック塀の安全確保に向けて、耐震性診断や改修に関する補助制度を19年度に創設した。ブロック塀を改修する企業や施設などは今後も増えるとみられる。

ユアサ商事にとって同フェンスは建材本部で初の自社商材となる。今回の商品化をてこに、今後も社会問題や顧客が抱える課題の解決につながる商品開発を推進し、同本部全体の成長を目指す。

日刊工業新聞2021年2月18日

関連する記事はこちら

特集