浸水リスクが高い地域に集団移転促す。費用は94%を公的負担、国交省が改正案

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国土交通省は大雨による河川氾濫のリスクが高い地域の住宅が、5戸以上まとまって安全な場所に集団移転できる制度を設ける。現在の防災集団移転促進事業の対象は、東日本大震災などすでに水害が発生した地域か、建築基準法で土砂崩れや津波などの危険があると判断された災害危険区域だけ。気候変動に伴う大雨で河川氾濫が相次いでおり、浸水リスクが高い地域を「浸水被害防止区域」に指定し対象を広げる。

国交省は今国会に、特定都市河川浸水被害対策法など流域治水に関連する法律の改正案を提出する。集団移転にかかる用地取得や造成、建築などの費用は、国が4分の3の補助と地方財政措置を合わせ少なくとも94%を負担することで、事前移転を促す。

また、浸水被害防止区域では住宅などの建築は、かさ上げやピロティ構造で居室を一定の高さにしないと許可しない。

区域指定は流域治水協議会の意見を基に都道府県知事が出す。ハザードマップを参考にするが、地域の実情に合わせた判断を可能にする。例えば東京・江東5区の集団移転は非現実的で、中高層建築物を空中デッキで結んだ少しでも安全な街づくりを検討している。

日刊工業新聞2021年1月21日

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浸水リスク 集団移転

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