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グンゼが人工皮膚で米国市場参入の狙い、創傷被覆材で現地企業と独占契約

グンゼは、創傷被覆材「ペルナック」で米国市場に参入する。これまで国内や欧州、中東、アジア地域で展開してきた臨床実績や製品特性が評価され、このほど米国医療機器販売会社と独占販売契約を結んだ。10月から一部の施設で先行販売し、2021年1月から全米で本格的に販売を開始する。同社では同製品の米国を含めた海外売上高で、25年度に19年度比約4倍となる10億円を目指す。

ペルナックは、豚由来のコラーゲンスポンジ層とシリコーンフィルムの2層構造。皮膚欠損部分の表面に貼り付けると、コラーゲンスポンジ内に患者自身の線維芽細胞と毛細血管が入り込んで増殖し、新たな真皮層を形成する。

4月に米国食品医薬品局(FDA)の医療機器販売の認可「510(k)認可」を取得し、米国での販売が可能になった。同認可では表皮の下の真皮まで傷害が及ぶ熱傷II度まで対応できる。

米国での医療機器販売は、承認取得や工場監査が厳しいことに加え、人工皮膚は現地メーカーの製品が高いシェアを持っており参入障壁が高かった。一方、グンゼによると19年度の米国における人工皮膚の推定市場規模は、日本の10倍となる約100億円で、同社でも米国進出を目標として掲げてきた。

日本では96年から、外傷性皮膚欠損や脂肪層など皮下組織まで傷害が及ぶ熱傷III度などの疾患の治療に使われる医療機器として販売してきた。国内の6割以上の大学病院で採用されている。

日刊工業新聞2020年9月23日

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