eスポーツも追い風! 協和発酵バイオが77億円を投じて「シチコリン」設備を増強

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77億円を投じてシチコリンを増産する協和発酵バイオの山口事業所

協和発酵バイオは山口事業所(山口県防府市)に約77億円を投じて、シチコリンの生産設備を増設し、2023年夏に稼働する。シチコリンは脳疾患の治療薬など医薬品や健康食品に利用されている素材。増設により、生産能力は現在の2・5倍に拡大する。近年、米国を中心に脳機能を高める栄養ドリンク向けの原料として需要が高まっていることから生産体制拡充が必要と判断した。同社はキリンホールディングス(HD)の子会社。

製造設備は山口事業所の敷地内に増設し、敷地面積約2000平方メートルで延べ床面積約5400平方メートル。シチコリンは体内に存在し、脳や神経細胞にある細胞膜を維持する成分。脳への外傷や加齢による細胞膜のダメージで脳機能が低下するのを防ぐ機能がある。協和発酵バイオは1970年代から生産、販売を開始し、90年代に大量生産の技術を確立するなど、シチコリンの生産、販売で世界シェアトップ。国内では脳卒中の治療薬の原料に用いられている。

米国市場では03年から「コグニチン」の名称で販売を始め、主に認知機能をサポートするサプリメントとして展開。eスポーツ市場の拡大も追い風に、シチコリンの需要が拡大しているという。北米地域のシチコリン輸入量は15年から19年にかけ、年率6・9%で拡大してきた。

最近では飲料メーカー数社がシチコリンを成分に含んだ栄養ドリンクの商品化を検討しているという。協和発酵バイオでは今後、北米への大幅な輸出拡大が期待できるとし、増産投資に踏み切る。

日刊工業新聞2021年2月9日

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