来週にも始まる医療関係者のワクチン接種。数万人分のデータは指針作りに活かせるか

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「スケジュールがビッシリで、それこそ寝る間も惜しんでます」―。政府は新型コロナウイルスのワクチン接種を、来週早々にも医療関係者を対象に始める。国内での正式認可をにらみつつ、関係者は準備に追われている。

数ある病院の中でも、厚生労働省に縁の深い国立系病院がトップバッターになる見込み。専用冷凍庫の搬入やワクチンの輸送方法の確認、医師らの接種順を前もって決め、ゴーサインを待つ。

急ぐには理由がある。最初に接種する数万人の医療関係者らに調査協力を求めるからだ。副反応の有無と過去の病歴などを比べ、高齢者や一般接種の指針づくりの参考にする。大規模な調査だが、わずか2―3週間で結果を出さなければならない。

実務ルールの策定も必要になりそう。一定の割合で発熱があるので職場の一斉接種はしない。あるいはワクチンは多人数分を一度に解凍し、一定時間内に使い切るため、都合のよい時間に合わせてうつことはできないなど、扱いに面倒なところも多い。

行政は、不慣れなことを手際よく処理するのが最も苦手。さまざまな混乱を覚悟する必要がありそうだ。非常時でも譲り合い、順番を待つ日本人の寛容さに期待したい。

日刊工業新聞2020年2月8日

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ワクチン

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