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【動画】中部国際空港で自動運転バスが走行、トヨタ紡織の「眠気抑制シート」がスゴい

愛知製鋼とトヨタ紡織は、NTTドコモ、名鉄バス(名古屋市中村区)、群馬大学などと共同で、中部国際空港(愛知県常滑市)の制限区域内で無人自動運転バス(写真)の走行試験を実施した。等間隔に設置した磁気マーカーシステムと遠隔監視で自動運転するもので、愛知製鋼の同システムと、トヨタ紡織の遠隔監視席用眠気抑制シートを活用した。レベル4相当の実証は初だという。

2メートル間隔で計334個の磁気マーカーを敷設した全長約800メートルのコースで、最高時速25キロメートルでの無人走行や異常を検知した場合の遠隔停止試験を行った。バスの運転手は後部座席におり、非常事態などに対応する。

愛知製鋼は磁気マーカーの自動貼り付け装置を新たに開発。人と比べ作業時間を8分の1に短縮できる。将来は現在の20倍の敷設速度を目指すという。トヨタ紡織のシートはスマートフォンと接続し、スマホのカメラで目の開き具合や瞬きの回数などから眠気を検知。推定した眠気度合いに合わせ、監視者が懐かしいと感じる音楽を内蔵スピーカーから再生し、シートを振動させる。同シートの実証試験は初めて。

愛知製鋼の小島勝憲経営役員は「来年にかけてまずは制限区域の自動運転からマーカーを実用化し、幅広く展開したい」と話した。

日刊工業新聞2021年2月1日

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