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旅客需要減少で打撃の崎陽軒、住宅地などへ独立型店舗を出店攻勢

旅客需要減少で打撃の崎陽軒、住宅地などへ独立型店舗を出店攻勢

崎陽軒公式HPより

巣ごもり消費好調

崎陽軒(横浜市西区、野並直文社長)は、新型コロナウイルス感染症拡大による旅客需要減少に対応し、住宅地立地を含めた独立型店舗の出店を強化する。同社は駅の売店が発祥でこれまで駅構内や駅ビル、近隣商業施設などにテナント出店し、委託販売先も空港など旅客関連が中心だった。すでに昨秋以降、独立型店舗を4店開設。2021年も約10店舗を開設する見通しだ。

崎陽軒は国内で委託先を含め、地元・神奈川を中心に東京、千葉、埼玉の1都3県と一部静岡県に約190店舗を展開。看板商品のシューマイ「シウマイ」をはじめ、中華弁当・総菜、菓子類を販売している。

コロナ禍に対応した自社開発店舗の第1号は、20年9月に開店した菊名店(横浜市港北区)。その後、同年内に3店舗を相次ぎオープンした。いずれも幹線道路に面した居抜き物件で開店準備期間は数カ月。巣ごもり消費の“内食”需要をつかみ、順調な売れ行きをみせている。

現在、神奈川県下で座間相模が丘店(神奈川県座間市)の開店準備を進めている。既存店舗への商品配送ルートが生かせる複数の居抜き物件で出店交渉が進む。コロナ禍で飲食店などの廃業が増え、「不動産業者などから持ち込まれる物件情報も増えている」(緑川美津雄常務)という。

日刊工業新聞2021年1月28日

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