「2地域居住」は実現なるか?テレワーク推進で国と600の自治体が協議会設立

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多くの自治体が緑豊かな環境で高度なICT基盤を提供する(北海道岩見沢市のテレワークセンター)

全国約600の地方自治体と国土交通省など4府省が共同で、東京圏から地方への人口移動を後押しする「全国二地域居住等促進協議会(仮称)」を、3月9日に立ち上げることが27日分かった。コロナ禍で企業のテレワークが進み東京都の転出超過が5カ月続く機を捉え、自治体が連携して一極集中の是正や地方創生を推し進める。自治体間で2地域居住の成功事例や施策を情報交換し、共通する課題を取りまとめ国の政策に反映させる仕組みをつくる。

協議会は35道府県、559市区町村が正会員、国交省と内閣官房・内閣府、総務省、農林水産省がオブザーバー、このほか移住支援機関や関係業界団体、空き家バンク運営主体などが協力会員となり発足する。事務局は国交省に置き、会長には長野県の阿部守一知事が就く予定。

全国の自治体の3割が発足時に参加するが、小規模の自治体にもホームページなどで情報発信し、いつでも参加できるようにする。他省庁も必要に応じて加わる見込み。

2地域居住は、都市住民が地方の暮らしも実感できる生き方として2000年代半ばに国が提唱、内閣府や国交省などが支援策や社会実験に取り組んできた。これまで大きな流れにはなっていなかったが、20年春以降のコロナ禍で状況は一変。テレワークの普及により地方でも問題なく仕事ができることから、新しい働き方、暮らし方として急速に関心が高まっている。

地方の自治体は定期的な居住で交流人口が増えるだけでなく、将来の移住も期待できる。空き家などを利用した住宅や通信環境の整備、都市での仕事のスキルを地方で役立てるダブルワークの斡旋(あっせん)などさまざまな取り組みを進めている。

一方で、2軒目の住宅購入には審査のハードルが高くなる住宅ローンのあり方や、東京と地方間を公共交通機関で移動する際に定額制にできないかなど、国の施策や業界に関わる課題も見えてきた。協議会ではこうした課題を整理し定期的に提言していく。

20年10月6日の菅義偉内閣として初の経済財政諮問会議でも、コロナ後の社会のあり方として2地域居住があらためて提唱された。

キーワード
2地域居住 地方創生

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