NTN、コロナで遅れた台湾・インドネシア・インドで軸受生産を21年度に開始

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ラジアル軸受の標準品

NTNは新型コロナウイルス感染拡大の影響で計画が遅れていた台湾、インドネシア、インドにおける軸受などの生産をそれぞれ2021年内に始める。同社は21年4月にスタートする新中期経営計画を「地固めの時期」(大久保博司社長)と位置付ける。各国・地域で標準品の生産委託や合弁会社による生産などを始めて、製品ごとの収益構造や地域の需要に合わせた生産体制を構築し、収益体質の改善を進める。

台湾は関連会社の東培工業(台北市)に、日本国内で生産するラジアル軸受の標準品を生産移管する。21年春ごろの生産開始を予定していたが、半年程度ずれ込む。東培工業は台湾のほか中国・上海やインドネシアに生産拠点を持つ。顧客の承認を得ながら約3年かけて国内生産を台湾などに移す。NTNブランドで調達してコストを抑え、収益改善を図る。

インドネシアでは現地のアストラ・インターナショナルのグループ会社と19年に設立した合弁会社が、当初計画より約半年遅れの3月ごろ、新工場で等速ジョイント(CVJ)の生産を始める。NTNがインドネシアでCVJを生産するのは初めて。増加する前輪駆動車(FF)向けの需要も取り込み、日系車メーカーなどに販売拡大を狙う。

インドは生産や販売で提携関係にあるナショナル・エンジニアリング・インダストリーズ(NEI、ラジャスタン州ジャイプール)によるニードル軸受の生産を技術支援する。同社は3月ごろから、主にインド市場向けの自動車エンジン・トランスミッション用軸受の生産を始める。NTNが国内から供給するものをNEI製に切り替えて現地販売を拡大してもらい、ロイヤルティー収入を得る。

それぞれの生産は当初計画より遅れたが、20年中に遠隔で準備を進めてきた。収益改善や販売拡大などの成果は21年度(22年3月期)から寄与してくる見通しだ。

日刊工業新聞2021年1月27日

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