小売り各社が「恵方巻き」の廃棄減に全力!購入は予約を急げ
124年ぶりに、2021年は2月2日が節分の日−。この日に食べる恵方巻きは食品廃棄を減らすため、ここ2―3年で予約販売が定着。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、自宅で過ごす人が増えるとみられ、小売り各社はネットや店頭での事前予約を強化しながら、産地支援や食べきれるミニサイズ商品をそろえ販売増を狙う。
イオンリテールは水産物の需要が低迷する中、各地の漁師が厳選した地場の素材を使った恵方巻き「プライドフィッシュが味わえる太巻」(消費税抜き1580円)を発売。京さわらの昆布太巻きや土佐沖で水揚げされた金目鯛を加工した太巻きなどがある。
ファミリーマートは子どもも食べやすいミニサイズの「ミニ恵方巻 2本セット」(同649円)を用意した。
ローソンは人気テレビアニメ「鬼滅の刃」とタイアップし、炭火焼き鳥を使った「鬼滅の刃恵方巻」(消費税込み1480円)を発売。日輪刀をデザインした箸がセットになっている。
セブン―イレブン・ジャパンは「おうちで楽しく過ごす」需要を獲得するため、今年初めて「黒毛和牛のビビンバ恵方巻」(消費税抜き398円)を発売する。
各社共通して予約販売の強化に取り組み、27日から28日の予約で締め切る。セブン―イレブンは予約販売により、20年の恵方巻き廃棄を金額ベースで前年比約7割減少させた。イオンリテールやファミリーマート、ローソンは同5割減らした。
21年は「特にネット予約の比率が大幅に高まっている」(ファミリーマート)。「12日時点で予約の売り上げは同50%増で推移している」(イオンリテール)状況で、一部商品は予約終了になったという。
全社とも20年よりも廃棄量を減らそうとしており、恵方巻きを楽しみたい人は予約を急ぐのが良さそうだ。