第2の恵方巻き探せ!

百貨店各社、季節商品に知恵絞る

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三越銀座店では買い物やディナーに着ることもできる着物風の浴衣を提案
 百貨店各社が季節ごとの行事を生かした新たな提案に取り組んでいる。地域の習慣を広めたり、行事の新たな楽しみ方を提案して販売促進につなげる。行事にちなんだヒット商品ではセブン―イレブン・ジャパンの“恵方巻き”が有名だが、各社は「第2の恵方巻きを探せ」と商品開発・イベント企画に力を入れている。
 
 日本橋高島屋は、30日に各地の神社で行われる「夏越の祓え(なごしのはらえ)」に向け、外郎(ういろう)に小豆を乗せた三角形の菓子「水無月(みなづき)」約20ブランドの販売を始めた。夏越祓は半年の汚れを落とし、残り半年の清浄を祈願する行事で、京都ではこの日に暑気払いとして氷を模した水無月を食べる習慣がある。昨年は5ブランドほどの販売だったが、関東でも知名度が上がってきたため取扱数を増やした。

 正月のおせちを始め、季節の節目に食べる「行事食」を生かした販促活動は盛んになっている。行事食の一つである節分の恵方巻きは大阪の商人らが商売繁盛を願い食べていたともされるすしで、セブン―イレブン・ジャパンなどが発売して全国に広まった。これを契機に、「行事食ビジネスが広がっている」(日本橋高島屋)という。

 西武池袋本店や松坂屋上野店は七夕を「サマーバレンタイン」として盛り上げる。織り姫とひこ星が1年に一度だけ出会う七夕のエピソードになぞらえ、夏の新しい定番行事に育てる狙いだ。

 西武池袋本店は「第二のバレンタイン」を目指し、ボーナス商戦とも合わせ、全館で七夕に関する提案をする。Tシャツや指輪などでペアルック商品を約100種類扱い、七夕関連商品の売り上げで前年比5%増を目指す。松坂屋上野店は食品フロアで、星型のナタデココが入ったゼリーなど、恋人や家族らと楽しめる菓子やおかずを約20種類販売する。「年々パワーアップしており、お客さまからの反応も良い」(担当者)。

 夏ならではのファッションである浴衣も注目されている。三越銀座店では買い物やディナーの際にも使える着物に似たデザインの浴衣や、外国人向けに着付けがしやすい浴衣を販売している。同店には女性会社員が多く訪れ、売上高の4分の1は訪日外国人による免税売り上げが占める。「気軽に着るための提案をしたい」(浅賀誠三越伊勢丹執行役員三越銀座店長)と、浴衣の売り上げで前年比2割増を目指している。

日刊工業新聞2015年06月26日 建設・エネルギー・生活面

COMMENT

 全国的な行事だけでなく、地域にもいろいろ行事があります。小売業はそうした行事をうまく販促に結びつけて収益を上げていく時代が到来ですね。バレンタインデーや節分まるかぶりは大ヒット、ハロウィンなども定着しつつあります。当たれば貢献度合いも大きいですが、際物だけに商品の管理も難しそうです。

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