パナソニックやシャープ、コロナワクチンの保冷容器に参入

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パナソニックの真空断熱保冷ボックス「ビクセル」

大手電機メーカーが、医薬品向け保冷輸送容器の事業に相次いで乗り出した。新型コロナウイルスのワクチン輸送での需要取り込みを狙う。パナソニックはマイナス70度Cを保持できる真空断熱保冷ボックスを開発。2―3月にサンプル出荷し、春ごろの商品化を目指す。シャープは2―8度Cなど一定温度を保持できる容器セットを開発した。コロナ禍でマスクに次ぎ、医薬品向け保冷輸送容器事業への異業種参入が活発化している。

パナソニックの真空断熱保冷ボックス「ビクセル=写真」はマイナス70度C環境を最長18日間保持できる。真空断熱パネルの継ぎ目を無くす独自加工技術により、冷気漏れの課題を解決。保冷能力を同社従来品比約30%高めた。

シャープはスギヤマゲン(東京都文京区)と共同で定温輸送容器セットを開発。単純に冷凍するのではなく、医薬品に最適な温度で管理できる。

任意の温度設定を実現するには一般的に、蓄冷剤や蓄熱剤を凍結庫から取り出した後に一定時間待機させる必要がある。スギヤマゲンの独自技術によって待機時間ゼロを実現。シャープの適温蓄冷材と組み合わせ、夏季や冬季でも同一の運用を可能にし、業務効率を高めた。2025年度に売上高10億円規模を目指す。

日刊工業新聞2021年1月22日

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小川淳
デジタルメディア局
編集部部長

各国で接種の始まったファイザーのmRNAワクチンは-70℃の保管が必要とされており、個々人までのラストワンマイルのコールドチェーンが重要になります。日本企業の場合、これまで工業分野で培ったノウハウが豊富なので、さまざまな貢献が期待できます。

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