ちょい悪オヤジも好んだセレクトショップの倒産劇、前代表の死去にコロナが追い打ち

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再建への第一歩を踏み出すこととなったリデア(ストラスブルゴ公式インスタグラムより)

イタリアなど海外ラグジュアリーアイテムを扱うセレクトショップ「STRASBURGO(ストラスブルゴ)」ほか、海外アパレルブランドショップを運営していたリデアは、1990年に設立。経験豊富な前代表の田島淳滋氏が海外メーカーを開拓し、商業施設や百貨店内の店舗や路面店など29店舗を運営し、弁護士や医師、経営者らエグゼクティブな30―50代を対象に販売し、2020年1月期には年売上高約81億9400万円を計上していた。

海外メーカーとの独占販売契約やライセンス契約を維持するために拡大路線を貫いたが、店舗の半分以上で営業損失が発生。流行を捉え、質にこだわった商品を多く陳列するため仕入れ金額が膨らみ、発注もシーズンの半年以上前に行うことから売れ行きが悪くても発注額の修正はできず、20年1月期末の商品在庫は前期末より約21億円も増加し、20年1月期に営業赤字となった。また中国にも進出したが、品質よりブランドが重視される同国ではセレクトショップの事業化は難しく、損失を計上した。

こうしたなか、田島氏が20年1月末に死去。経営改善を進めていた同社の状況は一変した。重ねて新型コロナウイルスの感染が拡大し、3月の売上高は4割減、その後も緊急事態宣言の影響で売り上げは激減した。金融機関への返済猶予などコロナ支援策を活用し、デベロッパーとも賃料交渉を進めるもキャッシュアウトが継続。9月末時点で最終純損失は約6億円にのぼり、不良在庫を減額修正すれば実態として債務超過にあった。その債務超過の解消も困難であることから、11月17日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

幸いW&Dインベストメントデザイン(ワールドの関係会社と日本政策投資銀行が共同出資)、八木通商との間で申請日にスポンサー契約を締結。1月末をめどに事業を新会社に譲渡する方針で、再建への第一歩を踏み出すこととなった。

(文=帝国データバンク情報部)

日刊工業新聞2021年1月19日

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