OKIが中国ATM事業から撤退。キャッシュレス化のあおり受ける

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ATM・プリンターの生産拠点である中国子会社「沖電気実業(深圳)有限公司」

OKIは、中国の現金自動預払機(ATM)事業から撤退する。年内にATMなど金融機器の生産を止め、その後、販売も終了する。生産はベトナムと日本に移管・集約する。2001年に中国ATM市場に参入。現地に最適化したATMを生産・販売してきたが、近年はキャッシュレス化の進展に伴い販売が減少。人件費も上昇しており事業継続は難しいと判断した。主力の世界市場向けATMの生産・販売地域を中国から東南アジアにシフトし、競争力強化を目指す。

中国子会社の沖電気実業(深圳)有限公司で生産していた日本市場向けの関連部品を含むATMの生産は富岡工場(群馬県富岡市)に、世界市場向けの生産はベトナム工場に、それぞれ移管する。同子会社の従業員全体の約25%に当たる約250人を削減する。同子会社はATMのほか、プリンターも生産しており、プリンター生産は継続する。賃借している工場の約半分を返却する。既設のATMの保守サービス事業は、現地企業に譲渡する。譲渡額は数億円。

現在、富岡工場とベトナム工場は沖電気実業を通じ中国サプライヤーから一部部材を仕入れているが、両工場現地で調達できるようにする。

中国では、携帯電話の2次元コード「QRコード」による決済の普及などキャッシュレス化が進み、ATMの利用者が減少。同社の販売台数は、ピーク時の14年度には3万5000台だったが、19年度には1000台にまで落ち込んでいた。

OKIは、グループ全体で生産・販売体制の見直しを進めている。19年には、ブラジルのATM事業を米NCRへ売却した。

日刊工業新聞2020年12月22日

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