OKIが電子機器の製造受託サービスで海外生産に乗り出すワケ

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日系メーカーの海外展開を後押し(ATMなどを生産しているOKIのベトナム工場)

OKIは2022年度までに、電子機器製造受託サービス(EMS)事業で海外生産に乗り出す。プリンターを生産するタイ工場と現金自動預払機(ATM)を生産するベトナム工場の一部を、EMS向けに変更することを検討。プリンター事業とATMを含むメカトロシステム事業で業績不振が続く中、EMS事業を柱の一つとして強化する。

OKIのEMS事業で、海外生産は今回が初めて。ただ、海外メーカーからの受注は積極化せず、国内メーカーの海外展開を後押しする考え。海外進出する日系メーカーに対して、高付加価値品を多品種少量で生産する。

同社のEMS事業では設計から製造、アフターサービスまで一貫して手がける。現在は電装・航空宇宙、情報通信、計測、医療、産業の5分野を中心に、主に本庄工場(埼玉県本庄市)で生産する。19年度の同事業売上高は598億円で、22年度に1000億円まで引き上げる方針。今後は特に電装・航空、医療分野での受注拡大を見込んでいる。

同社は4月に「プリンター」「メカトロシステム」「EMS」の3事業を統合。組織変更に伴い、3事業を統括する「コンポーネント&プラットフォーム(C&P)事業本部」全体で経営資源の再分配を進めている。同事業本部の開発本部ではプリンターなどの開発に携わっていた人材40人をEMS向けにシフト。これを今後100人規模まで拡大する。

近年、プリンター事業では主力のオフィス向けが成熟化を迎えているほか、メカトロシステム事業もキャッシュレス化などの環境変化で需要が減少。足元では、新型コロナウイルス感染拡大が追い打ちをかけている。

日刊工業新聞2020年10月29日

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