三菱商事がミャンマーの鉄道プロジェクトに参画、新型車両を納入へ
三菱商事は8日、ミャンマー国鉄から車両納入案件を受注したと発表した。ヤンゴン環状線向け新型車両66両(YCRプロジェクト)とヤンゴン・マンダレー幹線鉄道向け新型車両180両(YMプロジェクト)で、両プロジェクトの契約総額は約690億円。日本政府とミャンマー政府の間で締結された円借款契約によって手当てされる。
供給する車両は、スペイン最大手の鉄道車両メーカーであるコンストルクシオネス・イ・アウクシリアル・デ・フェロカリレス(CAF)が日本製の機器類を採用して製造する。2023年から25年にかけて順次納入していく予定。
YCRプロジェクトで納入する車両は、ミャンマー最大の商業都市であるヤンゴン市中心部の約46キロメートルの環状線を走る。環状線一周の走行時間が現状約170分を約110分に短縮することができるという。
一方、YMプロジェクトで納入する車両はヤンゴンから首都ネピドーを通り、第2の商業都市であるマンダレーへ向かうまでの約620キロメートルを結ぶ大規模幹線を走る。
この幹線では、日本の円借款で改修・近代化が進められており、計画では新車両投入により現状約15時間を約8時間程度に大幅短縮することが可能になるとしている。
日刊工業新聞2020年12月9日