横断歩道をAI監視!日本無線がセンサー新技術

  • 6
  • 4
日本無線が開発した横断監視センサー

日本無線(東京都中野区、小洗健社長)は、人工知能(AI)を用いた画像認識技術とレーダーを組み合わせた横断歩道監視センサーを開発した。「大人」や「子ども」「自転車に乗っている」など横断者ごとの属性を分類し、位置や移動速度を計測する。同センサー技術を活用した防犯対策や各種施設内の24時間監視向けの製品群を2021年から展開する。第1弾として高速道路向け逆走探知システムを製品化する予定。5年間で売上高50億円を目指す。

横断者の属性を認識するAI画像認識技術と、位置・速度を計測するレーダーを統合処理することで高度な認識機能を実現する独自のセンサーフュージョン処理技術を採用した。これにより、従来は十分な分析が難しかった曇りや雨などの悪天候や夜間時でも、横断者の属性分類を行いながら、高精度な位置・速度計測ができる。対象の横断歩道全体の様子が俯瞰(ふかん)できる位置に取り付けて利用する。

横断歩道監視センサーは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託研究「人工知能を活用した交通信号制御の高度化に関する研究開発」の一環で開発した。同研究は、IoT(モノのインターネット)などから得られる情報をAIで分析する低コストで高度な交通管制システムの実現を目指す。

具体的には、横断者の状況を信号機自体が自律的に動作し、青の時間を最適化するシステムを実現させる。NECや住友電気工業、東京大学などとの共同研究体制で実施しており、日本無線は信号の制御機に横断歩道上の状況データを送るためのセンサーの開発を担当。今回、開発したセンサーは同システムの一部として、23年度の社会実装を見込む。

実用化までに同センサーの精度を高めるため、まずは民間の監視用途向けビジネスを21年に展開する。第1弾として検討する高速道路向け逆走探知システムは、インターチェンジへの誤進入をリアルタイムに検知し、表示板などで警告する。これにより事故の発生を防ぐ。家畜盗難防止や高齢者施設の夜間監視など幅広い用途への展開も検討している。

日刊工業新聞2020年11月24日

キーワード

関連する記事はこちら

特集