建機の衝突事故防止にホームドアの技術が活きた! 日本信号が新事業へ漕ぎ出し

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建機に後付けできる3D距離画像センサー(取り付けイメージ)

日本信号は鉄道駅のホームドアで培った3次元(3D)センサー技術を他分野に活用する。一定エリア内のさまざまな物体から障害物のみを検知する「3D距離画像センサー」を、建設機械の衝突事故防止用として大手メーカー各社にサンプル出荷を始めた。農業機械分野でも人検知システムとして利用を見込む。コロナ禍の外出自粛で鉄道各社の売り上げが減少。同社の鉄道信号事業も減収が見込まれるが、建設現場や農業向けの省人化需要は伸びており、新事業として育てる方針だ。

日本信号の2020年4―9月期連結決算は売上高が前年同期比22・7%減、当期利益は同29・9%減と減収減益だった。乗客減少で鉄道各社の業績が落ち込む中、「この先、投資を手控える可能性がある」(久保昌宏取締役常務執行役員)とみて、自動化をキーワードに他分野で売り上げ増加の道を模索する。

作業者の高齢化と人手不足により、建機や農機メーカーは遠隔操縦の油圧ショベルや自動運転トラクターの開発に取り組んでおり、3D距離画像センサーの需要が増えるとみている。新規の機械だけでなく後付けもできるため、ユーザーは初期投資を節約できるメリットもある。

IoT(モノのインターネット)を活用して、鉄道のレールや運行装置などの状態を監視するシステムも他分野に拡販する。IoT監視により時期に関係なく安全チェックが行える。故障の事前予知で修理コストも安く済む利点をPRする。

日刊工業新聞2020年11月17日

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