水系溶媒で塗布しレンズの光の反射を防ぐ!用途はまずスマホ

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内面反射防止剤の部分は黒く見える(プラスチックレンズへの塗布例)

キヤノン化成(茨城県つくば市、米倉宏社長、029・876・2111)は、水系溶媒で塗布できる内面反射防止剤を開発した。プラスチックレンズの端面での光の反射を防ぐ。水系溶媒のため、ポリカーボネートなどのプラスチックの表面を荒らさない。内面反射防止剤は一眼レフカメラやプロジェクターなどの光学部品に使われてきた。プラスチックレンズに対応させスマートフォンへの採用を狙う。2021年の商品化を目指す。

レンズやプリズムなどの端面に光が反射して、画像が白くなることを防ぐ。反射率を3・0%まで下げた。通常の黒色塗料では2―3割程度の反射率があったという。

レンズなどと屈折率をそろえて、レンズと塗膜の界面で反射を抑える。塗膜に進入した光は黒い色素で吸収する。適応屈折率は1・5―1・6で、可視光領域の波長に対応する。塗膜は3マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の厚みがあれば十分に反射を抑えられる。1液式のため塗布プロセスを簡素化しやすい。

有機溶媒でなく水系溶媒で塗布するため、プラスチックの表面を荒らさない。レンズやプリズムを軽量化しコストを下げるために、ガラスから樹脂への置き換えが進んでいた。

コスト要求の厳しいスマートフォンや車載機器のカメラ用レンズなどに提案する。レンズの端面などに光が反射してイメージセンサーまで到達するとフレアやゴーストとして画像が白くなることがあった。

日刊工業新聞2020年11月16日

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