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「クルマのスイッチ」、形状はどこまで立体化する?

テイ・エステックが試作品、数年内に投入

テイ・エステックはさまざまな形状にタッチスイッチを内蔵する車載向け次世代スイッチの試作品を開発した。薄型で軽量のため搭載場所を選ばない。デザイン性と操作性を両立させる。自動車メーカーに提案し、数年以内の市場投入を目指す。立体形状の造形や延伸可能なタッチセンサー用フィルムなどを手がけるフィンランドのカナツと共同開発した。

従来のタッチスイッチのセンサーフィルムは、立体加工するために引き延ばすような成形には耐えられないことがある。これをカナツ製の透明で延伸可能なフィルムと、テイ・エステックのドアトリムの加飾技術を組み合わせた。

試作品はドアトリムのグリップ部に電動パワーシート操作用の立体的なタッチスイッチを内蔵。スイッチの機能性に加え、起動しない時にはスイッチの存在を感じさせないデザイン性を兼ね備えた。テイ・エステックの保田真成社長は「オリジナル技術の商品化。3次元の立体形状にスイッチを配置できる。今後のHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)に有効な技術」と強調した。

日刊工業新聞2020年11月13日

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