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ソニー強し!電機大手8社の上期で唯一の増益。日立とパナソニックも減益幅縮小

電機大手8社の2020年4―9月期連結決算は7社が営業減益だった。唯一増益を確保したソニーの稼ぐ力が際立つものの、日立製作所など4社も4―6月期と比べて減益幅が縮小した。徹底したコスト削減や中国市場の回復などを取り込み、足元の業績は底堅い。ただ、欧米を中心に新型コロナウイルス感染が再拡大しており、各社2年連続の“厳冬”の可能性に身構える。

東芝が11日発表した4―9月期連結決算(米国会計基準)は営業利益が前年同期比94・0%減の31億円だった。新型コロナ影響が利益を702億円押し下げ、半導体製造装置の設置遅れやハードディスク駆動装置(HDD)、車載半導体などの不振が主な内訳だ。

一方で、構造改革中心の収益力強化の成果として、コロナ影響などを除いた4―9月期の「コア営業利益」は同37・0%増の811億円に改善した。経費削減などの緊急対策も講じ、162億円の増益効果があった。

東芝は21年3月期の売上高予想を8月公表比900億円減の3兆900億円に下方修正した。営業利益予想は据え置いた。

独り勝ちのソニーはコロナ禍の巣ごもり需要からゲームやテレビ販売が好調だった。特に7―9月期のゲーム事業は前年同期比61・4%増の1049億円の営業利益を稼ぎだし、米中貿易摩擦でイメージセンサー事業が厳しい中で業績を支える屋台骨となった。

日立製作所はニューノーマル(新常態)対応需要の旺盛なITや、中国の昇降機販売が当初想定以上に伸びた。パナソニックも7―9月期に車載事業の営業損益が黒字転換し、全体の減益幅縮小に貢献した。一方で、欧米での新型コロナの感染再拡大に加えて、自動車市場の回復が鈍く、各社の下期業績の足を引っ張りそうだ。

日刊工業新聞2020年11月12日

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