キャステムがタイで「金型」大胆投資の理由

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【福山】キャステム(広島県福山市、戸田拓夫社長、084・955・2221)は、タイで金型の製造能力を増強する。タイの子会社で現在、月間15―20セットの金型を製造しているところ、約6億円を投じて工作機械などの生産設備を増強。3年後には同100セットを作れるようにする。全社的に、医療機器の精密部品の受注活動を強化しており、タイはそのための重要拠点と位置付ける。

増強するのは金属射出成形(MIM)を手がけるタイ子会社、キャステムタイランドの第2工場。建設費として約6億円を投じ、2019年1月に完成していた。ここにさらに追加投資し、金型を加工する工作機械を導入する。

月産100セットのうち半数は、精密部品を量産できるMIM用の金型を想定。残りは精密鋳造法であるロストワックスのワックス製消失模型を成形する金型を生産する。タイでの金型生産は現在、第2工場に隣接するもう一つのタイ子会社、キャステムサイアムで手がけている。現地社員による金型の設計能力が高まってきたという。

日本を含むグループ全体では、月間80―90セットの金型を生産できる。これを3年後には同200セットまで倍増させる構想で、タイはそのための中核拠点となる。キャステムの主力はロストワックスとMIMによる精密部品の製造。医療機器も手がけ、特に体内に入るような小型精密部品の受注拡大に向け、海外大手メーカーへの営業活動を強化している。19年10月に日本、20年1月にはタイで医療機器の品質管理の国際規格「ISO13485」を取得。管理体制も整えてきた。

日刊工業新聞2020年11月9日

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