宇宙へ再始動!インターステラとキャステム、「紙ヒコーキ」プロジェクト支援の企業を募集
再び宇宙にー。キャステム(広島県福山市、戸田拓夫代表取締役)とインターステラテクノロジズ(北海道大樹町、稲川貴大社長、以下IST)は、昨年7月にISTが開発した観測ロケットMOMOを使い、「宇宙から紙ヒコーキを飛ばす」プロジェクトを実施。 結果はミッション未達に終わったが、1年越しに再始動することになった。
実施されるプロジェクトは三段階に分けられ、今回はプロジェクトのSTEP2で新たな挑戦となる「超小型カメラ」「通信機器」「軽量バッテリー」「遠隔操縦」の4つの開発の支援をする参画企業・教育機関・個人の募集を行う。
募集期間は10月31日まで。
このプロジェクトでは、世界の子供たちに平和を願うメッセージを書いてもらうことも計画しており、世界中の人々の夢や想いをのせたロケットの打ち上げとなる。
【キャステム代表 戸田拓夫氏のメッセージ】
夢を抱き続けて40年の時が経過していた。ふと、 折り紙ヒコーキは宇宙空間から地上に降り立つことはできないものだろうかと考えた。この企画をまずJAXAに持ち込んだのは2007年。 1年で終了を言い渡された。
それから十数年後、 民間ロケットの開発を進めるインターステラテクノロジズの若い技術者たちと出会った。 宇宙から紙ヒコーキを飛ばす夢に純粋に賛同し、 2019年7月ついに紙ヒコーキを搭載したロケットが発射の時を迎えた。ロケットは高度1万メートル過ぎた地点で落下した。
次の目標は宇宙から飛ばす紙ヒコーキに小さなカメラを搭載して紙ヒコーキから見える地球の姿を世界中に配信したい。 垂直尾翼を地上から操作し、 目的地に着陸させたい。紛争の絶えないパレスチナ、 イスラエルの子供たちに平和を願うメッセージをその紙ヒコーキに書かせたい。これらに賛同する人々の協力と想いをのせてこの企画はいつか必ず成功するだろう。
40年前のあの日、 大学を中退し、 下宿の端に置いてきた紙ヒコーキ。夢を果たせたその日も静かに、 さも宇宙から降りてきたように、 そこにあるような気がする。
【IST代表 稲川貴大氏のメッセージ】
従来国家事業であったロケット開発を民間企業として進めるために、 当社では市場拡大のために様々な取り組みをしています。 観測ロケットとして王道の使い方である科学実験のほかにも、 ロケットの機体広告のスポンサーやネーミングライツ、 コーヒーやバラの花を宇宙に届ける取り組みも行い、 みんなの想いをのせた「みんなのロケット」で宇宙を目指しています。
宇宙でこんなことがやりたいけれどチャンスが無い・お金が高すぎる、 そんな理由でなかなか手が届かないのが、 宇宙空間です。 その敷居を下げ、 宇宙を身近なものにすることで人類に貢献しよう、 そのような気持ちで私たちは事業を行っています。
戸田社長から紙ヒコーキプロジェクトのお話を伺った時も、 「これは新しい宇宙の可能性だ」と感じました。 当社は民間のロケット開発企業だからこそ、 国のロケットではできないことが実現可能です。
2019年のミッション未達では大変悔しい想いをしましたが、 この度1年越しにプロジェクトを再始動させることができました。 今度こそプロジェクトを成功させるために、 研究開発を進めていきます。