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サンゴの粒で揚げ油をきれいに。カードリッジ交換回数低減 

沖縄サンゴ(沖縄県今帰仁村、北村恵子社長、0980・56・2427)は、揚げ油の劣化を4分の1に抑える調理器具にカートリッジタイプを追加、11月20日に発売する。劣化を抑えるサンゴの粒を3カ月ごとに交換できる。価格(消費税抜き)は初回が器具込みで1万9800円、2回目以降のカートリッジが9800円。コロナ禍で飲食店が苦境に陥る中、揚げ油の交換回数を減らして経費節減できる点を訴え、初年度1000台の販売を目指す。

新製品は、器具の横のフタを開閉してカートリッジを交換する。カートリッジの中身となるサンゴの粒は、サンゴを粉状にした上で鉱物系原料を混ぜて球状に焼き固めた。同社従来品よりも球状の粒が崩れにくくなるよう工夫を施した。サンゴの微細孔が油の劣化につながる揚げ物のタネの水分や脂肪酸、酸化生成物などを吸着する仕組みは従来と同じ。大きさは縦12・5センチ×横18・8センチ×厚さ1・9センチメートルで、従来品より4割小型化した。直販のほか、インターネットでも販売し、OEM(相手先ブランド)生産も引き受ける。

理論的に油は4倍長持ちするが、良質な油を維持するために、3カ月ごとの交換を呼びかける。同社の試算によると、例えば年間38万4000円かかっていた油代が15万3600円程度で済み、初年度の調理器具の経費(器具とカートリッジ4個で4万9200円)を足しても18万1200円が節約可能という。飲食店のほか、「ホテルや病院、給食センター向けに売り込んでいきたい」(北村恵子社長)という。

沖縄サンゴは2008年創業でサンゴ入り浄水器や食品・化粧品原料などを企画・販売する。20年6月期の売上高は2億3000万円、従業員は25人。

日刊工業新聞2020年10月30日

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