電子部品各社が「自動運転」向けビジネスへ本格的に動き出す!?

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京セラのコンセプトカー「Moeye」車内(イメージ)

コロナ後のニューノーマル(新常態)を見据えた新技術の一つが自動運転などのスマートモビリティー社会の実現だ。電子部品各社は自動運転時代で重視される車室内の快適性や静粛性に向けた技術や関連部品をシーテックで提案している。

京セラは、コンセプトカー「Moeye(モアイ)」を開発。光学迷彩技術を用い、ダッシュボード部分が透明になったように見える。フロント回りで通常は死角で見えない外の風景を同部分に映す。人の触覚や聴覚などに訴える独自製品も多数活用。車室内空間の演出を通じて車の新たな価値を提案する。

アルプスアルパインは、車内の天井に設置した大画面ディスプレーや乗員個別に音を響かせるゾーンサウンドなどを組み合わせて車内空間を高度化する「デジタルキャビン」を出展した。機器の操作性を向上できるHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)やセンサー、コネクティビティー(接続性)技術などで構成する各種出入力装置を同社独自のECU(電子制御ユニット)「HPRA」を用いてソフトウエア処理することで、乗員の五感に訴えかける豊かで上質な快適移動空間を創出する。

TDKは、車のタイヤとホイールの境界部に配置し、路面から受ける力を利用して発電ピエゾ環境発電デバイスを出展した。この電力を利用して自動運転車の姿勢制御や快適性確保のためのデータをバッテリーレスで収集できる。

ロームは、車載バッテリーの電圧が変動する時も安定動作し、過電圧対策用コンデンサーが不要の車載用電源ICを開発した。独自方式で入力電圧への高速応答を実現し、電力変換効率も高めて消費電流を一般的な従来品比で3分の1に低減した。電子制御ユニット向けに提案する。

自動運転が普及すれば、車1台当たりの電子部品搭載量の増加も見込める。車の電装化による需要増を取り込むべく、電子部品各社の開発競争も熱を帯びることになる。

日刊工業新聞2020年10月23日

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