四つ葉電力が太陽光パネルと蓄電池を無償提供する理由
四つ葉電力(大阪市北区、浅岡保裕社長、06・6130・9088)は、一般家庭や小規模事業者向けに太陽光パネルと蓄電池を無償設置するサービスを2021年春をめどに始める。太陽光の無償設置は他社も展開するが、蓄電池の無償設置は珍しい。四つ葉の太陽光発電から15年の供給契約か、四つ葉との10年間の電力小売り契約などが条件。新サービスを原動力に契約件数を現在の1000件弱から5年後に1万5000件を目指す。
新電力会社の四つ葉は、顧客の屋根を借り出力4キロ―10キロワットの太陽光パネルの無償設置と、蓄電池を特別価格で販売するサービスをこのほど始めた。期間中のメンテナンス費も不要で、北海道と沖縄、離島を除く全国を対象にする。さらに国内外の蓄電池メーカーと交渉し、来春までに蓄電池の無償設置サービスを加える。
顧客は発電電力を自家消費にあて、太陽光発電からの電力を四つ葉から1キロワット時当たり25円で購入する。太陽光で足りない電力は四つ葉か、現在契約する電力会社の供給でまかなう。四つ葉と契約した場合の電気代は、電力大手より割安のプランも用意した。
太陽光発電などの施工は、関連会社のエコ健システム(大阪府河南町)や地域工務店などの協力を得て行う。
四つ葉電力は、7月に歯科診療商品で通信販売大手である歯愛メディカルの子会社(出資比率60%)となった。歯愛メディカルも新電力として、全国の歯科医院向けなどに電力を供給している。
両社は連携し複数の新電力会社の買収を検討中で、存在感のある新電力連合体の形成を目指していく。
日刊工業新聞2020年10月16日