経産省、停電復旧の見通しを24H以内に算出するAIシステム開発へ

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経済産業省は停電復旧見通しを24時間以内に算出する情報共有システムの開発に乗り出す。上空からの撮影画像や行政機関などが発表する被害情報などを集約し、人工知能(AI)による分析結果を基に災害発生地域での復旧までの予測推移を導き出す。迅速な被害状況の把握とともに電力会社や自治体などの早期対応につなげるプラットフォームとして2022年度末までに確立を目指す。

復旧見通しの算出には衛星や飛行ロボット(ドローン)などで撮影した画像や地形図、自治体や電力会社などが発表する被害状況を情報源として収集する。過去の災害時データも活用してAIによって分析し、災害規模や地域性などを踏まえての停電復旧までの推移見込みを可視化して発信する。

内閣府を中心に構築を進める防災情報共有プラットフォームとも連動し、情報発信で自治体や電力会社などによる復旧活動の迅速化につなげる。災害時に優先的な復旧が必要な医療機関やインフラ施設への電力供給の早期安定化や停電地域の住民が行動する際の指針として活用を促す。

政府は被害状況の早期把握と初期対応の迅速化に向けて大規模災害で48時間以内、その他の災害で24時間以内に復旧見通しを発信する目標を掲げている。経産省はシステム開発のため、21年度の概算要求で新規事業として4億円を計上した。

19年の台風15号では千葉県を中心に鉄塔や電柱など多くの設備被害や倒木などによって大規模停電が発生し、停電解消までに約2週間を要した。停電状況に基づいて技術者による早期の復旧活動の開始や電動車などの効率的な派遣のほか、情報発信で住民の混乱をできるだけ抑える役割も想定する。

日刊工業新聞2020年10月8日

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