「巣ごもり需要」でおせち商戦激化、百貨店は収益改善の要にしたい!

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大手百貨店などによる2021年正月のおせち商品が出そろった。各社は、新型コロナウイルスの影響で帰省や海外旅行を控えて自宅で過ごす「巣ごもり需要」が大きいと判断。ぜいたく感を打ち出した商品や取り分けが不要な個食タイプのほか、地方にいる両親などへの贈答用需要も見据え、全国配送が可能な種類を増やしている。

高島屋は「おうちで気分が上がるおせち」をテーマに、人気店シェフによる「夢の饗宴おせち」(消費税込み10万8000円)を用意。3000円分の年末ジャンボ宝くじ付きおせち(同3万2400円)もある。おせち全体の売上高は前年比8%増を狙う。

松屋は取り分けいらずの一人一段の個食おせちを同1・5倍に増やした。地方に住む両親へ贈ることを想定した全国配送のおせちも同1・5倍とし、「冷凍三段重 今日のご馳走おせち」(同2万520円)などがある。おせち全体の売上高は同10%増を目指す。

そごう・西武は清潔かつ簡単に取り分けできる「和洋折衷カップおせち」(同2万9160円)や、一人前を折り詰めにしたおひとり重の種類を増やした。一人前一客は5000円台からある。ウルトラマン55周年を記念した限定おせち(同2万8620円)は全国配送する。おせち全体の売上高は同5%増。

大丸・松坂屋百貨店は家飲み需要向けに1段に25品が入ったおつまみ風おせち「うまいのなんの!重」(同1万6200円)を用意。おせち全体の売上高で同4・3%増を見込む。

三越伊勢丹は20の新規ブランドを投入し、首都圏6店舗での売上高は同1%増、オンラインストアでの売上高は同25%増を目指す。

イオンリテールは、健康を意識した「低糖質 おせち二段重」(同1万2960円)などをそろえた。紀文食品は手軽に食卓を彩ることができる、かまぼこやあわび旨煮など計7品を詰めた「おせちと酒肴適量セット」(消費税抜き2500円)を発売する。

新型コロナによる長期間休業で業績が悪化した百貨店にとって、おせち販売は収益を改善する要の一つであり、例年以上に受注競争の激化が予想される。

日刊工業新聞2020年9月29日

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