コロナ禍で低下する女性やシニア層の生活満足度…1万人強を調査してわかったこと

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新型コロナウイルスの感染拡大が国民の生活に対する満足度に与えた悪影響は男性より女性、若い世代よりシニア層の方が大きいことが、内閣府の意識調査で分かった。それぞれ休校に伴う育児環境の変化、会員制交流サイト(SNS)などを通じた社会とのかかわりの有無が理由とみている。一方、正規に比べると非正規雇用者の満足度が大きく下がったが、理由は明確でなく、内閣府はこの分析を含めて満足度の向上に向けた政策に生かしたいとしている。(編集委員・宇田川智大)

国民の「満足度・生活の質」に関する定期的な意識調査の一環として、コロナ禍による生活意識の変化について調査した。新型コロナの感染拡大の前後で生活への満足度がどう変わったかを、緊急事態宣言が全面解除された5月25日から6月5日にかけて15歳以上の登録回答者1万人強に、インターネットで答えてもらった。

生活や仕事、社会とのつながりを総合した満足度の変化を男女別にみると、男性では感染拡大の前と後を比べた低下幅が1・26ポイントだったのに対し、女性は1・70ポイント下がった。子どもが通う学校の休校に伴う育児環境の変化や、友人との交流が減ったことなどが要因と考えられるという。

年代別では10―50代の低下幅がいずれも1ポイント台前半だったが、60代は1・85ポイント、70代以上は1・97ポイントの低下と悪化が顕著だった。若年層では満足度が高まったとする回答者も比較的多く、コロナ禍の中でも、SNSなどで生活を楽しむ傾向があると考えられる。

また、変化を職業別にみると、保育や教育関係など子どもとじかに接する仕事では満足度の低下幅が際だって大きく、続いてサービス業や医療・福祉、小売業などテレワークでは代替しにくい対面サービスの悪化度合いが顕著だった。

雇用形態別にみると、正規雇用者の満足度の低下幅が0・75ポイントだったのに対し、非正規雇用者では1・28ポイントと落ち込みが大きかった。

この傾向は保育関係、教育関係、サービス業、医療・福祉、小売業のいずれの職業にも共通するが、理由は明確でなく、今後の検討課題だとしている。

日刊工業新聞2020年9月15日

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