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台湾では1か月で500台以上!低価格化で高齢化する海外狙うアシストスーツ

イノフィス(東京都新宿区、折原大吾社長、03・5225・1083)は、腰の負担を軽減するアシストスーツ「マッスルスーツEvery=写真」の海外輸出を拡大する。7月に台湾輸出を始めたのに続き、年末に中国、2021年初頭に欧州、同年春をめどに北米へも輸出を始める。同社では5年後をめどに海外売上高比率を5割程度に高めたい考えだ。

海外でも高齢化に伴う介護作業の負担軽減に加え、製造現場での需要も見込めると判断した。すでに台湾では輸出開始から1カ月弱で500台以上を販売した実績がある。従来のアシストスーツの価格は約50万円していたが、同社が19年11月に発売したマッスルスーツEveryでは、本体のフレームをアルミニウムから樹脂に変え、リコーグループに生産を委託することなどで15万円以下と3分の1以下に引き下げた。国内では低価格化によって、それまで購入をためらっていた農業や工場の生産ライン、物流関係からも注文が拡大し、「市場の裾野が広がった」(折原社長)。海外でも、これら業務用での需要が見込めるとし、国際展開を急ぐことにした。

中国など海外では類似商品との競合も予想されるが、折原社長は「空気圧制御によるなめらかさや身体へのフィット感、耐久性など多くのノウハウがあり、差別化できる」と見ている。代理店販売だけでなく、ネット通販も検討している。

日刊工業新聞2020年9月7日

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