ミスミが設計から発注までの支援ソフトを提供、最大90%の時短に繋がる

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ミスミフレームズで作成中のアルミニウム製フレーム筐体の画面

ミスミグループ本社は、製造装置のカバーや安全柵などに使うアルミニウム製フレーム筐体(きょうたい)の設計から部品発注までを支援するソフトウエア「MISUMI FRAMES(ミスミフレームズ)」を提供する。2月に始めた新サービスで、既存のCADを使う場合と比べ設計や発注にかかる時間が最大で90%短縮できる。同社が掲げる確実短納期の「時間戦略」を実現する。

無料で利用可能

ミスミフレームズは同社ホームページから簡単に活用できる。通常のビジネス用パソコンを使用し、無料で利用可能。部材を選びマウス操作で線を引きながら形を決められる。フレームやナットなどの締結部品は自動で配置されるなど面倒な操作を自動化。筐体の組み立て図面や部品表も自動で作成する。

設計後は同ソフトから価格や納期を含めた見積もりが瞬時に表示される。同社サイトと連携しており、そのまま発注することも可能だ。

例えば、3次元(3D)CADで110分かけて作成した作業台の設計が20分で済む。他の設計でも安全柵は160分から30分、扉付き台車は360分から40分に短縮できる。同社は「約9分の1の時間で設計できる」(ミスミグループ本社)と強調する。

発注した部材は一つの商品型番にまとめてプラモデルキットのように梱包(こんぽう)された状態で受け取れる「まとめ型番」や、図面データを基にアルミフレーム筐体を設計し組み立てて出荷する代行サービス「アルミフレーム組み立て出荷サービス」も提供する。従来は部品ごとにCADデータを取り込みながら設計していた。締結部品の選定が必要だったり、部材の数を数えたりする手間もあった。

担当者に好評

アルミフレームの利用用途である製造装置カバーなどは設計者にとってコア業務である装置の設計とは異なるものがある。一方で、顧客からは短納期対応が求められている。そのためミスミフレームズはできるだけ手間をかけたくない設計者のニーズにマッチし、「紙とペンで行っていた設計者や鉄フレームを利用していた担当者に好評」(同)という。

さらにテレワーク環境でも設計から部品発注までが可能なこともユーザーの拡大に寄与している。同社の当初予想を3倍上回るスピードで利用者数が増えており、サービス開始4カ月でユーザー数は1万人を突破した。

海外展開

今後はミスミフレームズ上での組み立て即時見積もりや発注機能の開発、2000点以上のミスミ製品の拡充、他社製品の搭載も予定する。国内だけでなく海外での同サービスの展開も計画する。

同社はメーカー事業と流通事業が2本柱。ミスミフレームズは流通事業のサービスの一つだ。このほか設計した3D図面をアップロードすると、形状から製作可能かどうかを独自のアルゴリズムで瞬時に判定する特注品発注用のウェブサービス「メヴィー」やCAD連携で工場自動化(FA)設計を迅速化する「ラピッドデザイン」も提供している。(川口拓洋)

キーワード
ソフトウエア ミスミ

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