千葉工大×JAXA×産総研、固体ロケットの燃焼ガス分析技術を開発

高性能、低コスト化へ

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開発中のハイブリッドロケット(千葉工大提供)

千葉工業大学と宇宙航空研究開発機構(JAXA)、産業技術総合研究所などの研究チームは、ロケットエンジンの内部で固体燃料が燃焼した時に発生するガスを分析する手法を開発した。燃焼温度に対し発生するガスを分析することで、固体燃料の燃焼機構を調べられる。高性能なエンジンや目的に合ったエンジンの設計と開発を低コストで実現できると期待される。

ロケットエンジンだけでなく、焼却炉などの中での燃焼現象を調べることにも使える。

千葉工大では高度100キロメートルに到達する小型観測ロケットを開発し、宇宙からの塵などの微粒子の採取を試みるプロジェクトが進行中。液体酸化剤と固体燃料を併用する「ハイブリッドロケット」を採用。ろうそくの主成分の「パラフィン」と高分子材料を混ぜ、燃焼速度が速く同機での実用化に耐える物性を持つ固体燃料を開発した。同燃料は燃やすと急激に溶けて固体からガスに変わる。燃料が固体からガス化する時の成分を調べる必要があった。

固体燃料に温度計を埋め込み燃やした温度を測ると、500―800度Cで固体からガスになることが分かった。この温度をもとにロケットエンジン内部の燃焼環境を模して作った「反応炉」と固体燃料の表面を燃やして発生するガスを分析する「質量分析計」をつなげた。燃焼時の熱でガスが分解する前に瞬時に測定する仕組みを作った。

開発した燃料を分析すると、500度C以下では直鎖の炭化水素化合物、800度C付近では芳香族系の炭化水素化合物をそれぞれ検出できた。

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