リュウグウは「彗星」だった!岡山大が推定

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人工クレーターに着陸を行う「はやぶさ2」(JAXA提供)

岡山大学惑星物質研究所の中村栄三教授らは、小惑星「リュウグウ」が彗星(すいせい)だった可能性を示した。小惑星探査機「はやぶさ2」がリュウグウにタッチダウン(着陸)した時に巻き上がった破片の色に着目。リュウグウには有機物が約60%含まれることが推定された。リュウグウはかつて氷の彗星であり、氷が昇華して有機物と岩が合わさってひし形の惑星になったと考えられる。

はやぶさ2がリュウグウに着陸した時に巻き上がった破片の色に注目。表面は白色で内部が黒色であることが観察された。有機物の含有量が増えると、小惑星表面の物質は太陽光などの高エネルギーにさらされる「宇宙風化」によって白色化する。実験室での有機物を使った宇宙風化の再現実験から、リュウグウには約60%の有機物が含まれていることが分かった。これまではリュウグウに含まれる有機物は数%程度であると考えられていた。

リュウグウのように有機物を多く含む天体は、氷の彗星であった可能性がある。太陽を周回中に衝突で破壊された岩を取り込み、太陽に接近した時に氷が昇華し有機物が集まる。リュウグウは、氷の昇華で天体の体積が減少して自転が速くなり、ひし形の形状に変化したと考えられる。

出典:日刊工業新聞2020年6月23日

水星より太陽に近い軌道に存在していた!

出典:日刊工業新聞2020年5月8日

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」にタッチダウン(着陸)した時に撮影した画像からリュウグウが30万―800万年前の間の期間に水星より太陽に近い軌道に存在したことを明らかにした。着陸地点は、太陽からの加熱や風化作用で変成した赤黒い地表とその影響を受けていない青白い地表が存在。小惑星帯から地球近傍軌道に移る軌道変化と表層の地質変化の解明につながる。

2019年2月に、はやぶさ2がリュウグウへの1回目の着陸に成功した時の地表画像を解析。着陸地点は、太陽光の加熱や風化作用で変成して赤黒くなった地表と変成していない青白い地表が混在することが分かった。リュウグウは小惑星帯に存在した時には地表が青白く、太陽に近い軌道に移動したことで地表が赤化し、その後地球近傍軌道に移動したと考えられる。

着陸で回収したとみられる試料には、太陽光の加熱や風化作用の影響を受けた物質と受けていない物質が採取されたと期待される。

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