三菱重工が機械商社に舶用エンジンの販売事業譲渡
三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET、相模原市中央区、梶野武社長)は9日、西華産業に国内向け舶用エンジンの販売事業を10月に譲渡すると発表した。漁船エンジンの拡販に向けて協業関係を構築する。譲渡額は明らかにしていない。総合機械商社の西華産業が販売や部品サービスを手がけることで営業力を強化する。
MHIET子会社の三菱重工エンジンシステム(MHIES、東京都品川区)の同事業を分社化した上で西華産業に譲渡する。MHIETが舶用エンジンを開発・製造し、西華産業が販売する体制を整える。
これまでMHIESが20カ所の拠点を通じて、計画総トン数20トン未満の漁船にエンジンや補機類などを販売してきた。一方、西華産業も各地の造船所や漁業組合などの顧客開拓を目指していて、両社の意向が一致して譲渡を決めた。
西華産業は各種プラントや機械装置、環境保全設備を手がけていて、三菱重工業グループとも以前から取引がある。
日刊工業新聞2020年6月10日