都内初の新型コロナ倒産、ゲームセンター運営業者が最後に犯した判断ミス

エターナルアミューズメント、一般取引先への支払い遅れる

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直営店を展開し売り上げは急拡大したが(写真はイメージ)

都内初の新型コロナウイルス関連倒産となったエターナルアミューズメントの倒産劇。ゲームセンターなどの営業権譲受や吸収合併を繰り返し事業規模の急拡大を進め、全国に約100店舗を展開。しかし急転直下、4月3日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けることとなった。

設立当初はアミューズメント機器のレンタル、卸を主体として事業を展開していたが、設置した施設、店舗の運営状況に左右されるため直営店の展開をはじめ、2014年頃より急ピッチで店舗を拡大。14年に14店だった店舗数は最終的に97店を数え、6年ほどで約7倍となっていた。また、比例するように売上高も右肩上がりで推移。14年5月期に9億2000万円だった売上高は19年5月期に68億2700万円と、5年で約7倍に成長していた。

一方で、出店や買収の資金を金融機関からの借り入れや社債で賄っていたため14年5月期に約2億5900万円だった借入高は最終的には約57億1500万円に膨らみ、取引金融機関も31行を数えた。返済など毎月の支払いを抱えるなか、19年10月の消費増税で売り上げが低迷。追い打ちをかけるように20年2月以降は新型コロナの影響で客足が大幅に減少。取引先への支払い遅延も発生していた。

そのさなか、3月6日に突然本社を臨時休業、店舗も順次一時休業とした。新型コロナ対策のためとするも、それ以降は代表と連絡が取りづらくなり取引先の不信感が高まるなか、同23日に廃業の張り紙を掲示し、4月3日に破産手続き開始決定を受けた。

こうした状況下、まず金融機関に相談すべきだったが、金融機関への支払いを優先し、一般取引先への支払いを遅れてしまった。そのため、業界内で当社の動向を懸念する声が上がった。支援スタンスの金融機関もあったようだが、取引先からの信用は失墜し、破産という道しか残されていなかったのかもしれない。

(帝国データバンク情報部)

日刊工業新聞2020年6月2日

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