拡大する防犯・検温カメラレンタル、問い合わせ殺到のワケ

高価な商品を手軽に導入

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犯罪抑止効果を狙った街頭防犯カメラ「安視ん君」(上)

プロテック(広島県福山市、永井健三社長、084・943・6444)は、消防設備の設計・施工から防犯システム分野の製造・販売と事業を拡大してきた。街頭防犯カメラ「安視ん君(あんしんくん)」は全国で1万台以上の納入実績を持つ主力商品に育った。購入すれば高価な商品でも手軽に導入できる手法として、レンタルに力を入れている。

犯罪抑止効果も

JR福山駅前に立つ街灯の柱。よく見ると安視ん君があちこちに取り付けられているのに気づく。カメラと録画機が一体となっており、電源を差し込めば稼働するスタンドアローン型が多い。撮影した画像は内蔵のSDカードに記録し、必要な時には抜き出してチェックできる。無線LAN経由でデータを取り出すタイプもある。

「カメラ撮影中」といった注意喚起の看板とともに設置されており、犯罪抑止効果を狙う。リアルタイムで画像を監視し、何かあったら駆けつけるという防犯機器とは少し異なった使い方の製品だ。

主要顧客である地方自治体向けに、レンタルでも提供してきた。購入すると1台50万円(消費税抜き)の商品が、レンタルならば月額8400円(同、5年契約)で済む。自治体も単年度予算でより多くの台数が導入できるため「設置できるエリアが広がって犯罪抑止効果がより高まる」(安視ん君事業部の宮地修生主任)という。

プロテックは企業や個人へとレンタルを拡大しつつある。通信機能付きで撮影した画像をリアルタイムで見られる監視カメラ「視える君」や、カメラスタンドや太陽電池パネルをセットにした「どこでもたつぞ〜LITE」のレンタルも開始した。それぞれ独居老人の監視や、イベントなどの動画配信といった用途を想定する。

新型コロナ対策

直近で注目を集めているのが、赤外線サーモグラフィーカメラ「ねつ亀くん」のレンタルサービスだ。購入すると価格が102万2000円(消費税抜き)の製品が、月額3万3000円(同、3年契約の場合)から導入できる。

レンタルを始めた赤外線サーモグラフィーカメラ「ねつ亀くん」

新型コロナウイルスの対策として、4月に提供を始めたところ「問い合わせが殺到している」(宮地主任)。企業や病院、介護施設などの受け付けに設置し、設定した体温より高めの人が来ると担当者にメールで通知する。来訪者全員の体温を測らなくても、同カメラで簡易なスクリーニングを行い体温の高い人のみを測定すればよい。そのため検温作業の効率化や時間短縮、顧客の心理的負担の低減につながる。

「家1軒分」目標

「家1軒分のセキュリティーシステムをまるまるレンタルできるようにしていきたい」と宮地主任。そこで自社開発の画像関連機器のみならず、電子錠や各種センサー類など、他社の製品もメニューに加える必要がある。

防犯システムのレンタル事業では年間売上高1億円を目標に掲げる。いずれは同事業を防災・防犯システムの施工や、画像関連機器の製造・販売と並ぶ事業の柱の一つに育てていく構えだ。(福山支局長・清水信彦)

日刊工業新聞2020年5月22日

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