【新型コロナ】テレワーク中の健康に不安…IT使い可視化

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新型コロナウイルス感染症拡大を機に国内企業でテレワークの導入が進む中、従業員の健康管理を模索する動きが広がっている。運動不足や孤独感、ストレスの増大から過度な飲酒や喫煙に陥ってしまう懸念がある。健康経営を支援する事業基盤を生かし、テレワーク中の健康状態を可視化するサービスに注目が集まる。(大阪・中野恵美子)

【変化を早期発見】

ITを活用し生き生きとした人・組織づくりを後押しするのはBe&Do(大阪市北区)だ。設定した目標に対し、組織内で達成状況を相互評価できるサービス「ハビドゥ」を手がける。石見一女社長は「離れたところにいても、互いのやる気を高め合える循環をつくることが重要だ」と捉え、テレワーク用にサービスを拡充した。

始業前の体操や外出時のマスク着用、栄養バランスある食事などの項目について振り返り、チーム内で共有する。管理者は、活動状況が落ちている人のメンタル不調といった変化を早期発見でき、個別相談に乗るなど改善につなげられる。近く、組織全体の活性状況についても可視化できる仕組みを構築する。

【不快感を解消】

筑波大学発ベンチャーのミロックス(東京都千代田区)は6月、セルフでストレスケアを促すトレーニングシステム「MOODSWITCH」について、ウェブセミナーで提供を始める。臨床心理の専門性を生かし、仮想現実(VR)やスマートフォンを活用したトレーニング方法などを配信する。筑波大学で開発されたストレスから生じる身体違和感や不快感を解消する「SAT法」を用いる。

トレーニングでは自覚症状のないストレスを含めて精神状態を分析し、ストレスからの柔軟な回復力を身につける。急に導入が広がったテレワークだが、各社従業員の健康状態を把握するのは手探り状態だ。紙田剛社長は「環境変化により対人関係でストレスを感じる人が多い中、予防としても役立ててほしい」と呼びかける。

「新型コロナの流行後に予測されるメンタル不調を軽減しなければならない」と説くのは、ピースマインド(東京都中央区)の渋谷英雄ウェルビーイングラボ所長だ。外出規制が続き、葛藤やストレスが増加するとされる。一方、収束後には目の前の現実に打ちひしがれたり、うつ状態に陥ったりする可能性が高いという。

【専門家に相談】

同社は法人向けに、災害時や事業環境の急激な変化によるメンタル不調の改善を強みとしてきた。現在、テレワーク中のストレスや感染症への不安に加え、各社管理職からどう従業員をケアすれば良いかという相談が増えている。今後はウェブセミナーや臨床心理の専門家による相談を拡充する。

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